ペットの飼育、および責任に関する考察

日常・人生・思考

我が家の天使の息子(犬・チワワ)が、今まさに天国へ旅立とうとしている。

チワワのイラスト(犬)

ぼっち独身中年男にとって、これ以上に辛い現実はない。

高齢犬とはいえ、余命告知はあまりに唐突だった。

赤ん坊のように喚き散らし、体中の水分がなくなるまで涙をしぼりつくした。

なおも犬の寝顔を見るたびに、体温が上がり、身体が鉛のように重くなる。

何をどう自分に言い聞かせても、哀しみで苦しくなるので、強引に物理的にどうにかしようと、とりあえず走ることにした。

有酸素運動は、ストレスホルモンの分泌を減少させ、エンドルフィンと呼ばれる幸福感をもたらす神経伝達物質の放出を促進するとのこと。

朝夕のランニングを習慣づけることにした。

ジョギングをする男性のイラスト

いずれ、心の余裕が出来たら、ペットロス考察もやろうと思う。

ペットを飼育するということ

ここでは詳しい飼育方法などは書かない。

他を探せば、いくらでも優良な情報ページはあるからだ。

このページでは「飼い主について」「飼育する大変さや責任」をテーマに語ることにする。

ペットのフンを片付ける飼い主のイラスト

飼い主の条件

経済的に安定している家庭で、適切な飼育環境を用意でき、長期に渡って愛情とケアを提供することができること

端的にかいてはみたが、これは単純なようで難しい。
人間、いつどうなるかわからない。

その時は家庭円満で、ある程度裕福だったが、数年後に一家離散して一気に貧乏になってしまった。

太っ腹のイラスト貧乏な人のイラスト

そんなケースも珍しくない。

最適環境の維持を長期に渡り「約束」するなんてことは不可能。
条件を徹底し始めたら、里親になる人が減り、殺処分対象が増える事に繋がりかねない。

とりあえず、その時点で経済力に余力があり、飼育環境が用意できるということだろう。

飼育試験期間を経て、ペットとの相性を確認した上で、家に向かい入れ、必要なケアを怠らず、最期の最期まで看取れる覚悟をもっていること。

更にいえば、飼育困難になった時の預け先の確保ができればベスト。
飼育条件については後でまとめることにする。

飼い主の「人柄」について

最近「動物虐待」のニュースをよく見る。人間性・人柄は重要だ。

しかし!
譲渡の段階で人柄を見極めるのは非常に難しい。

飼育試験期間を設けたとしても、1か月程度で判断しきれるものでもない。

本性を隠した人のイラスト(男性)

「過去に飼育経験あり」「行きつけの動物病院あり」等、判断条件を確認しつつ、ヒアリングを重ね、妥協点のギリギリまで追い込むほかない。

「単身者」はペット飼っては駄目?

「経済力豊か」「飼育困難になった際の預け先も確保できる」「人柄も問題は無さげ」
そんな人であれば問題はないだろう。

しかし、全く飼育知識がなく、仕事で家を頻繁に空けるような単身者は厳しいだろう。
また、私のような経済力がない孤独中年も、様々な視点を鑑みて、厳しいと言わざるを得ない。
※私が10年前に犬を飼い始めた頃は、身内も少なからずいて、経済的にもゆとりがあった。今は絶望的だ(哀w)。

「死に目」は辛い。そして大変①

「ペットロス」というワードは周知のことだと思う。
人間も同じだが、「死」が訪れる時は「大変」だ

「大変」という言い方が適切かはわからない。
とにかく、メンタル的にも、経済的にも苦労を強いられる。

私の話で言うと、この記事を書いている「今」がまさにそのタイミング。

辛い。辛すぎる。とてもじゃないが言葉にはできない。

特に単身者の場合、苦労が重くのしかかる。最期看取る際のケアは本当に残酷で辛く苦しい。経済的な負担もある。感情の共有も難しく、独りで哀しみ・苦しみを抱え込み、メンタルはズタボロ…

周囲は残酷だ。特に理解の無い人からすれば、

「たかがペットだろ。何日も休んで職場に迷惑をかけんなよ。社会人だろ?」

これが結構リアルだったりする。

「死に目」は辛い。そして大変② 単身者は特に

手の施しようがないと判った時点で、全ての医療ケアを断わり、自然な死を待つ手段もある。
しかし動物愛護法的にいえば、できるうるかぎりの医療ケアはやるべきで、怠れば「虐待だ」などと言われてしまう(誰が監視してるわけでもなく、実際にとやかくいわれる事はないとは思うが)。

エコー検査のイラスト(犬)

現実的にお金が無いのであれば、医療ケアは施せない。
地域の動物保護団体や慈善団体等があるらしいが、過度な期待はできないだろう。

とにもかくにも今の日本だと、孤独な単身者がペットを飼うのは厳しいと言わざるを得ない。
特に犬を飼っている人ならわかると思うが、フルタイムの仕事で家を開けがちだと、犬のストレスは半端ないはず。飼う事に賛成はしかねる。

無職の貧乏人や単身高齢者はペットを飼っちゃダメ?

「ダメ」というか、譲渡する側からすれば、決して推奨はできないはず。

「なんでそんなリスキーな人に譲渡したんだ!」

そういった責任問題になりかねない。
過去に飼育経験があり、人柄にも問題は無いといった前提があったとしてもだ。

推奨できない理由
・飼育困難になった時、預け先の確保が難しい
・経済難から適切なケアが与えられない可能性がある
・最期まで看取ることができる環境とはいいがたい

しかし…ぼっち人間こそ、ペットの癒しは必要

何度癒され、救われたかわからない。
天使としか言いようがない。

ペットがいる生活は、否が応でも日々においてルーティンの習慣が任務づけられる。
エサやり、散歩、スキンシップ、出迎え、一緒に添い寝etc..

アニマルセラピーとでもいうのかはわからないが、メンタルケア、さらには健康ケアにも非常に有益なはずだ。

犬と寝る人のイラスト

孤独人間の寿命が短いのは科学的にも知られた話。
あまりにも哀しい話で、私も他人事ではない。

ドイツでは、全国にいくつもの巨大な動物保護施設があり、その運営費の大半が寄付や会費で賄われているのだそう。

すごい話だし、うらやましい限り。
日本にもそういう施設が全国にあれば、いざという時の引き取り環境も用意でき、

「単身高齢者やぼっち人間でもペットを飼える」

というような状況にも期待ができる。

しかし、現実はシビアだ。
日本では利益を優先した生体販売のビジネスモデルで溢れかえっている。

ペットショップのイラスト

ペットブームが起きては、身勝手な飼い主が増えるばかり。

譲渡する団体・組織側が厳しい条件を突きつける傾向にあるのも無理はない。

しかし…だ(ボッチ人間による心の声)

わかっている…
しかし…だ

行き場のない動物が溢れかえり、ただただ殺処分を待っているだけの状況があるのだとすれば、条件付きで、飼育を希望するボッチ人間や高齢者に預ける選択肢があってもいいのでは?

な~んて、孤独に苦しみ、ペットの癒しを求めるボッチ人間は思ったりもしてしまう。
まぁ身勝手な考えなのだろう…

孤独死のイラスト


無責任な人間による、捨て猫・捨て犬問題や虐待問題等が年々増えている以上、そんなことをすれば問題が多発することは目に見えている。どこまでいっても現実的ではないのだろう…ぅぅ

飼い主の条件 まとめ

・18歳以上65歳未満
・最低限の経済能力がある
・飼育できる環境に住んでいる
・定期健診や医療を受けさせられる
・飼育困難になった時の預け先が確保できる
・人柄に問題がない事

飼い主が負担する事・するべきこと まとめ

責任をもつ: ペットを飼うことは、その生命と健康に対する責任を意味する。病気や怪我が発生した場合、適切な医療ケアを提供することが飼い主の責任。最期の最期まで看取る覚悟が必要。少なくとも数年後くらいの自身の未来は考慮すべき。

飼育環境を整える:ペットには適切な「住居・スペース環境」「食事環境」が必要。

緊急時の医療: ペットは緊急の医療ケアが必要になることがある。病院代をけちことで、ペットの健康や生命に危険が及ぶ可能性がある。

病気の予防: 定期的な健康診断やワクチン接種などは、ペットの健康を保つために重要。

財務計画: ペットを飼う際には、将来の病院代や健康管理に備えるために財務計画を立てることが賢明。緊急の医療状況に対応できる貯金やペット保険を検討することが重要。

愛情とケア: ペットを飼うことは、愛情やケアを提供することも含む。ペットは家族の一員であり、その幸福と健康に貢献することは飼い主の責任

他運動・ストレスケア・しつけなど

ペットを飼育することは、愛情と責任を伴う素晴らしい経験であり、飼い主とペットの絆を深める機会でもある。上記の条件は、ペットの幸福と健康を保つために重要なこと。
ペットを飼う前に、自分のライフスタイルや準備状況を考慮し、ペットのニーズを満たすために努力すべし。

おまけ:医療ケアにおける経済負担について

ペットの医療ケア(診察代、検査代、薬代、保険代等)にはお金がかかる。
人間のように3割負担でいける国民健康保険などない。

獣医と犬と猫のイラスト

たとえペット保険に加入していても、突発的な健康トラブルにおける検査・診断・投薬などはたいがい全額自己負担で、数万円が飛ぶことなどざらだ。

貯金が乏しく、毎月の食費2万円以下の当方。
先月は重病の犬の為に10万円近いお金を払っている。

非常に苦しい…
頭が痛い…

負担具合については、飼い主の経済事情に委ねられる。

当方のような貧乏人もいれば、
「金の事など問題ではない!」といってのける裕福な人もいるだろう。
だからこそ、様々な意見の違いが生まれる。

どこまで飼い主が負担するべきなのか、ネットのコミュニティでもよく議論されている。
当方は決して議論しないことに決めている。
いくら議論しようが、感情を吐き散らすだけで、分かち合える妥協点が無いことが判っているからだ。

①「愛犬に腹水がたまっている。重度の心臓病だ。
ペットを心の底から愛しているが、今は生活費だけでパンパンだ。
金がない。とりあえず最低限の薬、鎮静剤だけもらい、あとは自然に任せることにする

②「愛犬に腹水がたまっている。重度の心臓病だ。
ペットを心の底から愛している。しかし病院にはもう連れて行かない。
今の時代でこそ、ケア意識が高まってるが、昔はみな自然に任せたものだ。
骨折ならいざ知らず、心臓病末期ならどうしようもない。検査もしないし、延命処置も一切しない。あとは自然に任せるだけ。

③「愛犬に腹水がたまっている。重度の心臓病だ。
ペットを心の底から愛している。医者と相談して、出来ることを出来る範囲で行うつもりだ。手術もすすめられたが行わない。経済的に余裕がないのもあるが、高齢犬というのもある月二回の検査と毎日の薬物投与で様子を見つつ、突発的な問題にもなるべく対応したい。もちろん予算の範囲で」

④「愛犬に腹水がたまっている。重度の心臓病だ。
ペットを心の底から愛している。出来ることは何でもやる。費用はいくらでも問題はない
飼い主なら当たり前だ!①②③みたいなのは飼い主失格だ!
ペットの医療費が高いなんてことはしっていたはず。責任を全うできないのであれば、ペットを飼うべきでない。[自然に任せる]なんて言い訳はもってのほか!場合によったら[虐待]じゃないか!心の底から愛しているなんていうんじゃない!」

ちなみに私の場合、非難覚悟で言うと、最初は①だった。

末期状態でどうしようもないのであれば、これ以上検査しようが意味はないし、薬物投与も延命でしかない。だったら自然に任せるしかないではないか(お金もないし)

という考えだった。

しかし、病院からの帰宅途中、犬の顔を見ているうちに、考えがに変わった。

せめてラクな死に方をさせてやりたい。自然に任せるのがいいのか、薬物や腹水穿刺等でその都度症状を和らげていくやり方がいいのか、何が正解かはわからない。とりあえず後悔がないように…

今経済的に、かなり厳しい状況に追い込まれている。
来月にも検査&薬物治療があり、最低でも4万円くらいは必要だろう。
どこぞのテレビ番組ではないが1ヶ月1万円食費生活を強いられそうだ。

貧乏な人のイラスト

何が正解かはわからんが、
とりあえず、天使(我が家の犬)の顔を見て、気持ちを静めることにしよう。

チワワのイラスト(犬)

つくづく思う。
ペットの死に目は残酷だ….

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